ロンドナーにとって一番の悩みの種といってもいいのが家賃の高さ。
あまりに高い家賃に辟易してロンドンから離れる人も多いです。
駐在の方であれば、会社でお世話になっている不動産屋さんなどがきっとあることでしょう。
学生の方は学生寮やホームステイかもしれませんね。
私は最初ワーキングホリデーでロンドンにやってきましたが、イギリスに旅行で来たことすらなかったので、とりあえず語学学校を4週間申し込み、その学校が斡旋しているホームステイ先でロンドン到着から4週間を過ごしました。
しかし4週間はあっという間。
初めての家探しは不安でいっぱいでした。
ロンドンでの家探しで私が一番ストレスを感じるのは、空き物件の広告が出てくるのがギリギリであること。
一軒家やフラット(マンション)一戸全体を借りるのであれば数か月前から広告が出ていることもありますが、フラットシェアでお部屋を借りるとなるとなぜかギリギリ。
引っ越し準備などもあるし、引っ越すとなったら出来るだけ早くに次を決めたいじゃないですか。
でも部屋の空く2週間以上前から広告が出ていることはあまりありません。
日本人ではないお友達でも
「どうしてこの国ってギリギリまで空き物件の広告出さないのかしら!?」
とイライラしています。
でもなんだかんだ、見つからなかったことはありません。
ギリギリで見つけたが故に嫌な思いをしたことも多々ありますが…。
異国での住まい探し、出来るだけ嫌な思いをしたくないものですね。
今回は住まいを見つけるのに使えるサイト、また内見時などにチェックしたい項目を紹介します。
<住まい探しのサイト>
以下はお部屋・おうち探しでよく使われているサイトです。
いずれのサイトも最近は大家さんが直接掲載しているものは少なく、業者が掲載しているものが多いです。
大家さんが直接掲載しているものは「private」、業者が掲載しているものは「agent」と区別されていたりします。
業者が仲介しているものは手数料がかかります。
また釣り(詐欺)広告もあります。
連絡すると、大家が休暇中で外国にいるため対応できない、部屋はあなたのものになるから取り急ぎデポジット(保証金)を銀行振込してくれ、というようなものです。
物件を直接見ることなしに、また鍵を受け取らないうちにお金は絶対に支払わないでください。
そして値段と写真(物件)が釣り合わない物件などは注意してください。
女性限定や日本人限定の広告なども女性や日本人を狙った悪質業者の場合があります。
ご注意ください。
単身のフラットシェアの部屋探しで今(2019年現在)一番よく使われているサイトです。
この会社は部屋を貸したい人&部屋を借りたい人が一堂に集まるイベントも行っています。
私も一度参加したことがあるのですが、カフェバーのような場所でした。
物件を探している人・大家さんで色別されたステッカーを胸に貼ります。
そのステッカーに物件探しをしている人は希望の家賃やエリアを書き、大家さん側は物件の場所と家賃を書きます。
残念ながら私の希望エリアと家賃は見つかりませんでしたが、お互いにどんな人物かその場で見ることができるので、画面上の広告に恐る恐る連絡をとるよりは安心できます。
また希望の物件が見つからなくても、同じエリアで家探しをしている人と知り合えたりするので、3,4人集まってフラット全体を借りよう、なんて話になったりもするし、なんだったら不動産業者が同じエリア希望の人たちを取りまとめて1つのフラットを提案してくれたりします。
物件探しの時間に余裕のある方は1度行ってみてもいいと思います。
こちらは昔から家探しによく使われているサイトです。
フラットシェアのお部屋、家族や独身貴族の一軒家のいずれも掲載されています。
家探しだけでなく、引っ越しの際の車を探したり、中古の家具を見つけるなど、色々と使えます。
このサイトには詐欺まがいが多い、と言われていたりしますが、いまやどこのサイトも同じ気がします。
この家賃の高いロンドンで、なぜかいつも格安の部屋を見つけている友人はこのサイトで見つけているそうです。
この2つは一軒家・フラット一戸向けのサイト。
家族住まいや駐在の方はこちらをどうぞ。
フラットシェアのお部屋はありません。
https://uk.mixb.net/accommodation/articles
日本人向けの物件はこちら。
このMixBは日本人向けGumtreeといったところでしょうか。
求人や友達探しなど、ロンドンにいる日本人が一番使っているサイトだと思います。
このMixBに掲載されているのは、ほとんどフラットシェアのお部屋です。
日本人向けで安心しがちですが…このサイトを通じて見に行った・連絡した物件は変なものが多い!!
本当に嫌になるくらい、変な人にたくさん会いました。
変な人エピソードは いずれ書きますね。
<内見の予約時にする連絡>
広告に出ている連絡先はメールか電話かと思います。
私が長年住んでいたフラットでは新しい入居者を探す時、イギリス人女性のフラットメイトがネット上に広告を出し、まずはメールで受け付け。
そしてメールの時点で広告を出した彼女好みの人にのみ連絡。
彼女だけがメールにアクセスでき、私たちはどんな人が連絡をしてきているかもわかりませんでした。
しかしやってくる人を見ると、どうやら英語ネイティブの人ばかりを選んでいるようでした。
そんなことを踏まえ、まずメールでの連絡では文章に少し気を使った方がいいです。
カジュアルすぎず、堅苦しすぎない。
基本的な文法間違いをしない。
9割方は「日本人です」と書くと好印象を抱いてくれる。
その他に性別、ロンドンに住んでどれくらいか、何をしている人間かなど、個人情報を流出しすぎない程度にさらっと書いておく。
「Hi, I am interested in your room. I would like to come for viewing.」
これだけじゃ変態のおっさんか、可愛い女の子なのか、全く見当つきませんよね。
軽い自己紹介を添えておいた方が、シェアする人たちや大家さんは安心できます。
また非日本人にとっては名前だけでは性別もわからないので、性別も記しておきましょう。
そして英文(文法含め)のレベルがひどいと、やはりシェアするのに抵抗が生まれます。
教養のない感じもしますし、英語が不自由→意思疎通が難しい→トラブルの匂い、です。
内見の申し込みメールはテンプレートさえあればいいので、もし不安な人は身近なネイティブなどに文章チェックしてもらい、それを使い回しましょう。
またその家・フラットには何部屋あり何人住んでいるのか、などは内見前に聞いておいたほうがいいです。
これを聞かずに内見の予約をし行ってみたら、中年のおじさん1人とシェア、なんてことがありました…。
また若者の集まる家では、広告に趣味などが書かれていることもあります。(「アートや音楽に興味のある人間が集まってます!」など)
もし自分と共通することがあれば、それを伝えてアピールするといいと思います。
<内見の時に聞くことリスト>
・デポジットの要・不要
必要だった場合、いくらか?
→シェアの1部屋の場合、家賃2週間分~4週間分くらいが相場です。
家一軒やフラット全体の場合、家賃4週間~6週間です。以前は8週間や10週間分を請求する大家さんもいましたが、2019年に法律が改正されて年間総額の家賃が50,000ポンド以下の物件は5週間分まで、それ以上のお家賃でも6週間分が上限となりました。
・家賃に光熱費は含まれているのか?
含まれていない場合やコイン式の場合、月いくらくらいか?
・ネットは光熱費に含まれているのか(家全体で支払っているのか)、個人で分けているのか?
・家賃の支払い方式は?
→時々、怪しい大家だと現金払いを指定してきます。そういった大家は違法で部屋を貸し出していたりして、契約書などはなく、家を引き払う際にデポジットを返金してくれなかったりします。注意しましょう。
・引っ越す時はどれくらい前に知らせればいいのか?
→シェアの1部屋の場合、1週間~4週間前が普通です。
一軒家の場合は4週間~12週間前です。
・その家・フラットに住んでいる人たちの職業
→シェアする人たちの生活時間帯は結構大切です。全員が9-5時のオフィスワーカーだった場合、朝のお風呂場&洗面はかなり混みあうことになります。同じくらいの時間に帰宅するとなると、夕飯時のキッチンもなかなか使えないかもしれません。
・暖房はタイマー式か?
→光熱費節約のため、朝は6~8時、夜は9~12時のみなどタイマーのセットされている物件が時々あります。自分の生活時間帯と合うかどうか、聞いておきましょう。
・その家独自のルールはあるか?
→時々ですが、「キッチンは使わないで」「夜10時以降はお風呂禁止」など家ルールが設定されている場合があるので確認しましょう。
・郵便物(オンラインショッピングの荷物など)はきちんと届くか?
→その家へ行くまでの道のりである程度の推測はできますが、以前、普通に道路に面している家なのに郵便物が全く届かない家がありました。こちらの配達は日本と違い、無責任で不在通知さえ残してくれないことも多々あります。オンラインショッピングをよくする人は絶対に聞いておいた方がいいです。
・シェアメイトたちの交流はあるか?
→フラットシェアを通じて友達を作りたい人、家ではゆっくりしたい人、それぞれその家の雰囲気がどんな具合か聞いておいた方がいいかもしれません。私が長年住んでいた家はフラットメイトたちとの交流はほとんどありませんでしたが、誰かが内見に来るときは全員で迎えていたので、一見仲が良さそうに見えたかもしれません。これは聞いてみないとわからないです。
・友人や家族の宿泊は可能か?
→これは若干リスキーな質問です。マイナスなイメージを与えることはあっても、プラスのイメージを与えることはあまりありません。しかし日本からご家族やお友達の来ることがあるのならば、最初に聞いておいた方がいいです。
もし光熱費別のシェア/ 光熱費込みの一軒家 であれば友人を迎えた月は光熱費を多く支払う、などの提案をしてもいいでしょう。
( 光熱費別のシェア →人数によって額が変わるので、フラットメイトは不満を抱えやすい。光熱費込みの家賃であれば定額なので、あまり気にされないこともある。
光熱費込みの一軒家→大家が光熱費を払うので人数により額が変わる。大家に他人が泊っていることが絶対ばれないのであれば、余計なことは言わない方がいいかも?)
<内見時にチェックすることリスト>
これらは大家さんやシェアメイトに聞くのではなく、自分の目でチェックしましょう。
収納の有無や日当たりなど、基本的なことは省いています。
・シャワーの水圧
→こちらはチョロチョロの水圧のシャワーに当たることも多々あります。出来れば水を出させてもらって確認しましょう。
・洗面やキッチンの蛇口は1つか、2つか?
→2つの場合、冷水と温水の蛇口が別々ということです。この蛇口がキッチンにある場合、お皿洗いは地獄です…。
・部屋に鍵はついているか?
→ついていなかった場合、つけてもらえるかどうか最初に聞きましょう。若い人たちのシェアや家族で住んでいる家の場合ないこともありますが、何かあってはお互いに嫌な思いをするので、付けてもらう方が後々いいと思います。
・洗濯機はあるか?
→時々、洗濯機のない物件があります。その場合コインランドリーへ行かなくてはならず、家賃とは別の出費になります。
・壁や天井などに水漏れの染みやカビなどないか?
→入居してみたら水漏れしたり、湿気がひどかったりという話を結構聞きます。
<家を決めた時は>
・デポジットを支払う時に、契約書やレシートを必ずもらいましょう。
銀行振込の場合はレシートはもらわなくても大丈夫です。
普通はデポジットの支払い時に鍵をもらえます。
・入居する前に部屋の写真を撮っておきましょう。
転居時に不当にデポジットを取られないようにするための対策です。
ロンドンでの家探しは大変ですが、みなさんにとって心地よい場所が見つかりますように!
コメント