【英語】「Get out」を「降りたほうがいい」と訳すのはいかがなものか~メディアの和訳を鵜呑みにしちゃアカン

English speaking man 英語

先週のニュースでこんなものがありました。

文章はこちら https://www.fnn.jp/articles/FNN/875969

いや~~~~~~~~…
非常に不快!!!!
最近多いですよね、迷惑系外国人観光客のニュース。

…ちょっと話は逸れますが、私「インバウンド」って言い方、嫌いです…。
なんならインバウンドだけじゃなくて、なんでもかんでも横文字にしたがる傾向自体が嫌い!!
日本語をもっと大切にしてくれ~~~~!!

って、そんなことはいいんですが。
きっと誰が読んでもこういったニュースは不快ですよね。
堂々とするマナー違反。
あ!!
もう1個あった、嫌いなもの!!
日本で横柄にふるまう外国人!!
だからこのニュースは余計に腹が立つ~~~!!

だけど。
だ・け・ど、なんですよ!!

動画でも文章でも見てくれたらわかると思うんですが、ここの部分。
(でも動画の方が言い方がもっとよくわかるかも)

撮影者:
Hey, you!Get out!Get out!(あなた、降りた方がいい!降りた方がいい!)

外国人:
You don’t tell me what to do.

返答はまさかの「お前に指図される覚えはねぇ」。
撮影者をにらみつけ、逆ギレしてきたのです。

これ、ちょっと悪意を感じます。
いや、もちろんこの外国人が100%悪いのは悪いんですよ?
でも私だったらこう訳します。

撮影者:
Hey,you!Get out!Get out!(おい、お前!出てけ!出てけ!)


これだと印象が随分違いませんか?
中学生でも知ってますよね、「Get out!」が命令文だってこと。
それを「降りたほうがいい」って訳すなんて…ちょっと印象操作が過ぎるような。
まるで”丁寧に注意する日本人 vs 横暴な外国人”ですよね。

で、相手の話し方を見ると相当酔っぱらってる様子。
そんな相手に「出てけ!」なんて言ったら…「お前に指図される覚えはねぇ」って返し…されても不思議はないような気が…。
もし相手が日本人だったとしても、泥酔してエレベーターで喫煙しちゃってるようなおっさんにそんな言葉をかけたらケンカをふっかけてるようなものでは?

 
 

…じゃあなんて言えば良かったんでしょう?

・・・・・・

・・・・・・・

ここは皆さんのthinking time(って横文字嫌いとか言ってるくせに使っちゃってるよ~~~、でもせめて「シンキングタイム」とカタカナ英語にはしなかった!!シンキングとthinkingは発音が違うんですよ💦)

・・・・・

・・・・・

まず「Hey, you!」はかなり失礼です。
まぁ相手はマナー違反の酔っ払いですから「Hey, you!」でもいいっちゃいいんですが、良識のある大人として振る舞うならここは

「Excuse me?」

でしょう。

ちょっぴり嫌味を込めて

「…Hello?」

とかでもアリです。

  
 

で、「降りたほうがいい」は何て言いましょうか?

・・・・・・

・・・・・・

(すぐに答えを見るのではなく、一瞬でもいいから自分で考えてみることが大切ですよー)

・・・・・・

・・・・・・

覚えやすいのは「~すべき」の「should」を使って

「You should go.」とか「You should get off.」「You should leave.」

こんなんでOKです。
日本人にとってshouldは「~すべき」というイメージが強いのでそう書きましたが、
実は英語でshouldは「~した方がいい」くらいのニュアンスで、「~すべき」ほどの強い感じではありません。

 
でも「had better」が使えるともっと◎!
「had better」というのは「~した方がいい」という意味なのですが、ここに「~した方がいい(さもなくばあなたにとって悪いことが起こる)」というニュアンスが加わるんです。
なので

「You’d (You hadの略) better go.」「You’d better get off.」「You’d better leave.」

こんな感じで言えると

「あなた、降りたほうがいいよ(さもないと警察に捕まっちゃうかもよ、というようなニュアンスが加わる)」

という感じになるので、「お前に言われる筋合いはねぇ」的なことを言われる確率は低くなるんじゃないかと。

注意したいのは言い方や態度によっては「さもないと警察に捕まっちゃうかも」ではなくて「行かねーと俺がしばくぞ?」というニュアンスに聞こえなくもないところでしょうか。

そこはトラブルにならないような態度でお願いします。笑

毅然とした態度で「Excuse me? You’d better go.」と言ったなら酔っ払いでも何も言えないかもしれません。

酔っぱらってても良識ある大人に毅然とした態度で注意されると、酔っ払い側としても急に恥ずかしくなっちゃったり…しないですかね?

 
 
 
今回、あまりに印象操作が過ぎると思ったのでこのニュースを取り上げましたが、日本のテレビ番組でもしょっちゅう都合よく和訳されていることがあります。

テレ東って外国人を追う番組や招待したりする番組が多いじゃないですか、だからテレ東でよくそういった印象操作的な和訳を見る気が…。

いや、たまたま私の観た番組がそうだっただけかもしれません💦

番組によっては声優さんが声をあてているので本当は何と言っていたのかわからなかったりしますが、音声は外国人本人の声のままで日本語字幕のついてる場合は言ってることが違うと確実にわかります。

そんなにバレバレな状態なのに都合の良い和訳を平気でするところがビックリ。

和訳と言ってることが全く違うことも結構な頻度で見かけます。

ドラマチックにしたい時や感動的にしたい時には本人のコメント以上に盛ってたりもします。

ちょっと視聴者を馬鹿にしてるんじゃないの?と思っちゃいます。

外国人にインタビューしてる番組なんかを見た時、字幕だけじゃなくて本人がなんて言ってるのかも注意して聞いてみてください。

メディアの和訳の鵜呑みはノンノン!ですよ~~~~

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