【観光】シェイクスピアの時代を感じるグローブ座

shakespeares globe 場所

ロンドン観光へ来る方に人気のスポットの1つ、シェイクスピアズ・グローブ。

「5月から10月の第一週までの夏季に舞台が催される」とウィキペディアには記されているのですが、今年2023年のグローブ座は3月中旬から10月末までとなっています。

10年以上前に一度訪れたことがあるのですが、最近再び訪れる機会があったのでレビューを交えつつチケット予約のコツなどをお知らせしたいと思います。

※値段や座席は全て2023年5月現在のものです。ご了承ください。

 
 
 
現在のグローブ座はシェイクスピアの時代からずっと建っているものではなく、1997年に再建された比較的新しいものです。

再建されたものとは言え、半屋外の円形劇場はさながら映画のセットのようでシェイクスピアが生きていた時代の雰囲気を存分に感じさせてくれます。

…逆に言うとシェイクスピアの時代の雰囲気があまりに忠実に再現されているため、座席は非常に座り心地が悪いです。

各セクションの最後列には壁があるので背中をもたれることができますが、それ以外の席は背もたれがありません。(ジェントルマンズ・ボックスという席を除く-後述します。)

腰痛のある方はチケット購入時に注意したいところです。

アッパーギャラリーという3階部分の座席には、落下防止のためか黒い柵があるので腰が痛くなったら腕をのせて前傾姿勢になることが可能です。

the globe seat
ロウワー・ギャラリーとミドル・ギャラリーの座席
アッパー・ギャラリーの座席。黒い柵が設置されている。

座席は細長いベンチ…というか板で、チケットを購入する時に£3追加でクッションをレンタルすることができます。

会場の外でもクッションレンタルをしている出店があったので、チケット購入時にレンタルしなくても、座ってみて痛かったらレンタルすることができます。

え、私?私は大判のストールを持って行って、畳んでお尻に敷きましたけど…何か?😆

きったないクッション借りるのに£3って、なんかヤクザな商売じゃないですか…?🤑(と私は思ったのですが、意外とレンタルしている人が多くてビックリしました!😅)




座席は立ち見の「ヤード(Yard)」、1階席の「ロウワー・ギャラリー(Lower Gallery)」、2階席の「ミドル・ギャラリー(Middle Gallery)」、3階席の「アッパー・ギャラリー(Upper Gallery)」に分かれています。

ヤードは立ち見なので£5~£10と格安です。

最初の一定数は£5で購入できますが、それを超えると£10になるようです。

格安なのでヤードのチケットは売り切れになることも多いですが、毎週金曜日の午前11時に翌週分の£5チケットが少しだけ売りに出されるそうです。

5ポンドラッシュ」と呼ばれるチケットです。

もし直前にグローブ座を訪れたくなった方、チケット購入できなかった方は上のリンクで試してみてください。

後述しますが、私が最近観に行った「真夏の夜の夢」は正直ひどい舞台でした…。😡

アッパー・ギャラリーで観たのですが、もしヤードで格安に入場していたなら途中で帰れたのにな、と思ったほどです。

どの舞台もそこそこ上演時間が長いと思いますが、座り心地の悪い椅子(というか「板」笑)に長時間座っているのは年配の方にはお勧めできません。

またグローブ座で演じられるのはシェイクスピア作品で、中世の時代の英語で物語が進むので(日本人的には時代劇を見ている感覚)英語が分かる方であっても外国人には内容を把握するのが難しいです。

そのため£5(2023年5月現在、170円計算では約850円)のチケットを購入し、グローブ座の雰囲気を堪能しつつ舞台の前半部分を観て、幕間で途中退場するのもアリだと思います。

もちろん体力に自信のある方はそのまま全幕観るものOK!

ただし舞台近くで観たいのであれば、ヤードのチケット購入者は上演前に並ばないと近くにはいけません。

開場が上演30分前で、ヤードのチケット購入者はそれより前から並んでいるそうです。

私が観た「真夏の夜の夢」では、演者が後方のドアからやってきて観客をかき分けて舞台に上がったり、舞台のへりに座って足をぶらぶらさせたり(観客に触れる位置)するシーンがあったので、演目によってヤードにいるお客さんは演者を間近で見られるかもしれません。

またこのヤードの部分は屋根がありません。

雨が降っても雪が降っても開演するとのことで、ヤードの観客は傘は禁止、合羽着用とされています。

ロンドンでは強い雨が長時間降ることは滅多にありませんが、あまり体力のない方はここも気を付けたいポイントです。

 
 
 

そしてもう少しお値段の高い座席チケットの方。

こちら1階席。

黄色いマークのD席と濃いピンクのF席は舞台上で見えない箇所があるので少し安くなっています。

個人的意見として、F席はほとんど見えないのでは?という疑念があります。

見えるのは演者の背中ばかりかもしれません。

 
 
 

そしてこちらは2階席。

少しわかりづらいですが、C席、D席、E席とW席が1階席同様、舞台上で見えない箇所があるので安め。

右下の舞台横から見る座席、Wという席は車いすの方用の座席で、その隣の赤いCという席は介助の方のための座席となっています。

車いす用の座席と同じ位置にある黄色いCは「ジェントルマンズ・ボックス」という座席で、舞台の左右後方にあるプライベート個室だそうです。

このジェントルマンズ・ボックスの座席にはどうやら小さい背もたれがあるようです。(下記写真参照)

シェイクスピアの時代にはAの座席のように舞台全体が観られる座席よりも、たとえ演者の背中しか見えなかったとしても劇場全体を見渡せる「ジェントルマンズ・ボックス」で観ることの方が上流階級の人たちには重要と考えられていたそうです。

最大10名の入れる個室で、事前に予約すればシャンパンやスイーツの提供も受けることができるそうです。

ジェントルマンズ・ボックスの座席


もし座って観るのであれば、おすすめは2階席のミドル・ギャラリーです。

ご予算が許すなら、その中でも下記の図・黄色い丸で囲んだ場所がよく見えます。

水色の丸はA席やB席のお値段を出すなら、避けたい箇所。私だったらこれらの箇所を購入するなら別の場所のチケットを買うかもしれません。

グリーンの丸は先ほど紹介したジェントルマンズ・ボックス。

 
  
 

そして、3階席。

下記の図は今から3か月後の演目のチケット販売画面なのですが、左右舞台横の座席が販売されていません。

上記1階席の舞台右後方の座席も購入可能なチケットが全くありませんでした。

これはおそらく、舞台がきちんと見えるA席やB席がある程度売れてから、舞台横の見えにくい場所が販売開始されるものと思われます。

現に今から2週間後の演目ではA席・B席がほぼ埋まっているので舞台横の見えにくい席が販売されています(写真下)。

もし予算を低く抑えたいのであれば、チケットの購入はA・B席がある程度売れるまで待てば、少しお安いC・D席のチケットが入手できます。

上演3か月前でA席B席に余裕のあるチケット販売画面
上演2週間前でA席B席が埋まってしまったあとの販売画面

 
 
そして3階席のおすすめ。

これも個人的意見では、水色の箇所を購入するよりもオレンジの丸の箇所を購入します。

今回、私がチケットを予約したのはかなり直前だったので、私たちが購入できたのはこのオレンジ色の部分でした。

B席のすぐ隣だったので、それなりに見えるかと期待していたのですが…想像以上に真横でした。

ロンドンのミュージカルやオペラの劇場は、チケット購入画面の座席表で見るイメージよりもずっと近いことが多いのですが、グローブ座は見たままでした😅

3階席ではおすすめの最前列以降はBクラスのお値段なので、黄色い丸の中ではAよりもB席の方がお得な気がします。

 
 
 

ここまでグローブ座の紹介をしてきましたが、私が今回観た「真夏の夜の夢」は今まで見た舞台の中で一番ひどいものでした。

そして施設自体も17世紀の劇場を忠実に再現してるがゆえに、とっても些末。

だから高いお金を支払ってグローブ座で観劇するのは、個人的にはお勧めしません。

 

そしてたとえ有名なお話でも、観劇の直前にもう一度あらすじを読まれることをお勧めします。

できれば一幕ごとのあらすじを。

今回観た「真夏の夜の夢」の内容は知っていたのですが、知っているからとタカをくくって事前準備をしていなかったので少し混乱してしまいました😂

一緒に行ったパートナーはあらすじさえ知らない状態だったのに加えて、中世の時代の英語についていけず、内容があまりわからないと後半は退屈してしまいました。(奴が観たいと言ったから来たのに!)

あらすじの確認はグローブ座だけでなく、海外で舞台やミュージカルを観るときに事前準備として行っておくと、より楽しめます。

グローブ座に関しての事前準備としては、シェイクスピア関連の映画を観ておくと、より感動できるかもしれません。

私はシェイクスピア関連の映画を一切観たことがなかったのですが、映画好きのパートナーは劇場を観ただけでも感激しているようでした。


また私は舞台やミュージカルに行く際は、オペラグラスも持参します。

今はパートナーのオペラグラスを私が横取りして使っていますが(笑)、以前は100均で買える紙製で折りたたみ可能な簡易オペラグラスを使っていました。

旅行で来る際には荷物にならず便利です。

オペラグラスなしでも十分楽しめますが、やはりオペラグラスを使うと細かい表情や衣装、劇場によってはオーケストラも見ることができます。

ちなみにグローブ座はオーケストラという大それたものではなく、5人程度の人が色々な楽器を演奏しているのがアッパー・ギャラリーからは丸見えでした。

 

もし機会があれば私が観た「真夏の夜の夢」について、いつかお話ししようと思います。

コメント