2022冬季オリンピックも今週末で終了です。
日本にいた時は人並みにオリンピックを観る程度でしたが、日本を離れて海外で生活するようになってから熱心に観るようになりました。
イギリスに来て最初の頃こそ、語学学校や仕事で知り合った日本人の友人がいましたが、もう長い間、日本人の親しい友人は身近にいません。
だから、というわけではありませんが、オリンピックやワールドカップの時くらい、日本と繋がっていたいのかもしれません。
けれども、今回のオリンピックこそ観るのをやめようかと思ったオリンピックはありませんでした。
オリンピック開催前から言われているウイグル人弾圧の件はもちろん、始まってからもスポーツマン精神とは到底言い難い、不可解なことが多かったからです。
平野歩夢選手の2回目の滑走時のありえない判定や高梨沙羅選手のスーツのはみなさんもご存じかと思いますが、2014年ソチオリンピックで銀メダルを獲得したパラレル大回転の竹内智香選手も「相手選手を妨害した」という難癖のような理由で失格となってしまいました。
竹内選手の相手はドイツ人選手だったのですが、判定8人のうちが6人がドイツ人だったらしいのです。
スピードスケートで金メダルを獲得した高木美帆選手のお姉さん、高木菜那選手もスピードスケート1500mの時に中国人選手に妨害されて8位という結果に終わり怒りのコメントを残しています。
中国人選手による妨害行為に関してはまったくおとがめなしなのに、他国の選手に対しては不可解な失格が多いんですよね。
例えば男子ショートトラック1000mのゴール直前でのこの妨害行為。
左側のハンガリー人選手を中国人選手が肩を掴んでぐいっと押し戻しています。
今までにこんなに明からさまに対戦相手を妨害してるシーンを観たことはなく、本当に驚いてしまいました。
まるで動物や子供のよう。
しかしもっと驚いたのは、なぜか妨害されたハンガリー人選手が失格になり、中国人選手が金メダルを獲得したこと。
このシーンの前にハンガリー人選手が妨害行為をしていた、とのことなのですが、ではこの中国人選手の行為は何なのか?
もしハンガリー人選手が妨害行為をしていたとしても、やり返してしまったら喧嘩両成敗というか、双方失格になるべきじゃないのでしょうか?(ちなみにハンガリー人選手の「妨害行為」に関しては、何度もビデオを観てみたのですが、私には妨害行為があったのかわかりませんでした。。。)
日本人選手に対してだけでなく、至る所で不可解な疑惑の判定が多い今回のオリンピック。
その為なんとなく地名を入れて呼びたくなく、「2022冬季オリンピック」なんて呼び方をしてしまいます。(ささやかな抗議。。。)
夏季オリンピックと違って、参加国が少ないのもこんな疑惑が横行できる一因でしょうか…?
日本にいた頃はオリンピックというのは世界の祭典だと思っていましたが、イギリスに来て知ったのはワールドカップの方が盛り上がっている、ということです。
ボール1つでプレイできるサッカーは貧しい国でもできるので盛んですが、多くのオリンピック競技はまずそのスポーツ自体を知らないという人も多いです。
オリンピックを観戦しているのもアメリカやイギリス、フランスなどメダル獲得者の多い先進国の人ばかり。
特に冬季はアフリカや中東・南アメリカからの選手はほとんど見ません。
オリンピックは世界の祭典、なんて思っているのは先進国の人たちだけかもしれません。
不可解判定に次いで不可解なのがワリエワ選手。
12月に実施されたドーピング検査の結果がオリンピック中にわかるという。
そもそもが、どうしてオリンピック開催前に結果がわかるように検査しないのか?と思いますが、ドーピングで陽性の出た選手の出場を認めているのが本当に不可解。
「16歳以下の選手は保護対象」。
わかります。
私も15歳のワリエワ選手自体が悪いとは思っていなくて、周りの大人が悪いと思っています。
本人が知っていた・知らなかった、はどうでもいいです。
摂取しているんだから、本人もわかっていたでしょう。
でも本人も承知の上で摂取していたとしても、彼女は15歳。
周りの大人に「金メダルを取るために摂取するしかない」とかなんとか言われたら、わかっていても摂取するでしょう。
でも15歳とはいえ摂取した事実は事実。
しかも今日のニュースによると、彼女が摂取した禁止薬物は過去に摂取した経験があるだけでも出場できないレベルの薬物とのこと。
責任は周りの大人にあったとしても、ドーピングしていた選手を他のクリーンな選手と同じ舞台に立たせるのは絶対におかしいです。
これをIOCが許したなら、ロシアは逆手にとってこれからは16歳以下の選手に絞ってドーピングをさせるかもしれません。
ワリエワ選手の個人フリー演技の前にツイッターを覗いたところ、多くの人が彼女の出場に反対の意見でした。
私も思わず
「これが認められるならロシアは児童虐待をやめないかも。ワリエワには申し訳ないけど、彼女の演技を観たくない」
とツイートすると、知らないロシア人から
「誰も観てなんて頼んでないじゃん」
とコメントがありました…。
本来ならこんなことをする自分の国に、国民こそ声を上げるべきなんじゃないかと思うのですが…。
国としての参加が認められなくてROCとして参加しているロシアですが、結局は参加できているから何も変わらないんじゃないかと思います。
ロシアに関しては連日、このオリンピック・パラリンピックが終わり次第ウクライナに侵攻するのではというニュースが報道されています。
先述した中国のウイグル人弾圧とも被りますが、21世紀だというのにどうして彼らの暴走を止められないのか、私には理解できません。
ウイグル人もウクライナ人も、守ったところで何もメリットがないから。
ウクライナへは元々侵攻する気などなく、単にエネルギー資源を値上げするための茶番だから。
こんな意見を聞いたりしますが…結局はこんな時代になっても、一般市民は巨大な富と権力に踊らされているだけなのでしょうか。
この記事はオリンピックに関する記事なので、これ以上は割愛します。。。
今回、オリンピックを観ていて気付いたことがありました。
日本のテレビで観戦している時は選手の名前表記が日本語に上書きされていたりするので、日本で感染している方は気付かないかもしれないのですが。
これまでは欧米風に「AYUMU HIRANO(例)」と名前が姓より先に表記されていたのが、今回のオリンピックでは「HIRANO Ayumu」と日本と同じ順番に表記されていたんです。
実はこれ、私がずーっとそうなってほしいと思っていたことなんです。
今回気付いて調べてみると…実は変更されたのは東京オリンピックからとのこと!!
そっかぁ~~~!!
やっぱりそんな粋なことをするのは日本人かぁ~~~!!
東京オリンピックというか、東京パラリンピックについての記事はこちら。
高校生の時に、国語の模試の問題で
「なぜ日本人は外国人とコミュニケーションする時に、姓・名を名・性の順番にするのか。ブラッド・ピットが日本に来た時、彼は自分のことを”ピット・ブラッドです~”なんて紹介はしない」
というような文章があったのを読んで、その時からなるほど確かに、とずーっと思っていました。
日本のクレジットカードには私の名前が「名・姓」の順で表記されていました。
クレジットカードの更新間近だった時にカード会社の人と話す機会があり、たまたま
「更新する時の表記はそのままでいいですね~」
なんて確認されたので、
「え、変えられますか?もし出来たら姓・名で表記してほしいんですけど…」
と伝えるとお姉さんは困惑して
「え…普通はみなさん、名・姓で表記となっていますが…。今までの表記と異なる表記になると、使えなくなるお店などの出る可能性もありますし…」
と言ってきたのですが、
「大丈夫です、姓・名の表記でお願いします!」
と頼みました。
数か月後に更新されたカードが届いたのですが。
しっかり名・姓の順番で、変わってなーーーい!!
お姉さ―――――ん!!!!涙
別にそこまでこだわっているわけではないので別にいいんですけど、せっかく聞かれたからリクエストしたのにー。。。
もしブラッド・ピットが日本に移住したら、彼のクレジットカードは「MR. PITT BRAD」なんだろうか…?
ちなみに、日本風に姓・名の順番で英語表記したいときには、姓は大文字のみ、名は最初の文字のみ大文字にすることで大文字のみのものが姓だと表します。
(例)HIRANO Ayumu
TAKAGI Miho
どちらも大文字、もしくは最初の文字のみ大文字で表記してしまうと、「タカギ」が名前で「ミホ」が苗字だと勘違いされるかもしれません。
オリンピックは基本的に日本の実況・解説で観たいのですが、競技によっては日本で放映されていなくてイギリスBBCを観ることも多々あります。
たまたま観ていた競技にイギリス人選手がいなかったから視聴者も少ないだろうと思っていたのか、それとも観ていた競技の実況・解説者がもともとそういう人たちだったからか、真相はわかりませんが日本の実況・解説と比べてかなりリラックスして冗談なんか挟んできます。
「お~~、彼、このプロフィール写真からすると絶対に男性アイドル(ボーイズグループ)好きだね」
(ドイツ人選手でちょっとKポップアイドル風に見えるプロフィール写真だった選手がいた。吹きました。笑)
「はいはい、ご参加ありがとう。バイバーイ」
(予選で失敗し、決勝に出られなかった選手に対して。ちょっとひどくて驚いた。涙)
Aのおっさん「うわ!!なんてジャンプだ…!!ねぇねぇ、今俺が何考えてるか、わかる?」
Bのおっさん「うん、多分わかると思うよ」
Aのおっさん「何、何?言ってみて♡」
Bのおっさん「この選手がトップに躍り出るね」
Aのおっさん「それそれ~~~!!正解~~~~!!」
(スノーボードの実況・解説のおじさんたちがいちゃいちゃし始めた!?笑)
時々、日本を訪れたことのある外国人に
「電車やエレベーターで日本人はみんなロボットみたい」
という貴重なご意見を賜ったりすること(訳:日本人はな、公共の場で他人に迷惑を掛けないっていうマナーが行き届いてるんだよ、お前の国と違って!)があります。
日本の実況・解説がロボット調というわけではありませんが、何か言ってしまうと炎上する風潮が強すぎて、ちょっとお行儀が良すぎる気がします。
フィギュアやスノーボードなど、素人の私たちが観ていてもジャンプの技なんかはわからないので実況・解説してほしい。
でもただ単に技の名前を言うだけだったり、日本の選手が不当に扱われているのに
「一体…どうしたんでしょう」
だけだったりするのはちょっと寂しい気がします。
日本に比べるとちょっとおチャラけたBBCの実況・解説ですが、平野歩夢選手の時には彼らも怒っていたし、高梨沙羅選手が失格後に飛んだ時にたまらず涙していた時には
「オオゥ…サーラ…」
と同情していました。
ワタクシ、涙もろいのでオリンピックなんか観てると泣けることが多いのですが。
惜しくもメダルは逃したものの、羽生結弦選手の健闘には涙が出ました。
練習の時からジャンプを失敗していて、もやもやっと不安がよぎりましたが彼のチャレンジを見届けようと観ました。
穴にハマったり、捻挫してしまったり、今回は辛かったことと思いますが、もしまだ気力があれば次回のオリンピックで4回転半を観たいです。
でも今回、命を懸けて挑んだとおっしゃってたので、命を削るくらいならご自身を大切にしてほしいとも思います。
今日はこれからパーシュートで惜しくも金メダルを逃した高木菜那選手(この時も、観ていて思わず泣いてしまいました…)のマススタートという競技があり、明日はカーリング女子の決勝です。
イギリスとは時差が激しくて寝不足生活が続きますが、最後まで楽しみます☆
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